はじめての生成AIガイド|ゼロから分かるChatGPT・Claude・Geminiの使い方と注意点

このガイドで分かること|生成AIとは何か

生成AI(せいせいエーアイ)とは、質問やお願いの文章を入れると、文章・画像・音声などを新しく作って返してくれるAIです。代表的なものに、OpenAIの「ChatGPT(チャットジーピーティー)」、Anthropicの「Claude(クロード)」、Googleの「Gemini(ジェミニ)」があります。

使い方は、メッセージアプリで友だちに話しかけるのとほとんど同じです。画面の入力欄に「明日の会議のあいさつ文を3行で書いて」と打つと、数秒で文章が返ってきます。

先に、いちばん大事なことを書きます。生成AIは、もっともらしい間違いを、自信がありそうな文章で出すことがある道具です。開発している会社自身が、利用規約で「アウトプット(AIの答え)は常に正確とは限らない」と書いています。ですから、答えをそのまま信じず、大事なところは自分で確かめる。これが、生成AIを使ううえでの一番のルールです。

このガイドは、次のような人のために書きました。

  • ChatGPTなどの名前は聞いたことがあるけれど、まだ一度も使ったことがない人
  • なんとなく触ってみたけれど、何に使えばいいのか、どこまで信じていいのか分からない人
  • 仕事や勉強で使う前に、個人情報や著作権の注意点を知っておきたい人

読むと、次のことが分かります。

  1. 生成AIの仕組みと、できること・できないこと
  2. 無料で始める手順と、最初に変えておきたい設定
  3. 伝わる頼み方(プロンプトの基本)と、やり直しのコツ
  4. 間違い(ハルシネーション)の見分け方と確かめ方
  5. 仕事・勉強での使い方の例
  6. 個人情報・会社の秘密・著作権・「学習への利用」の注意
  7. 料金の目安(2026年10月7日に各社の公式ページで確認)と、安全に使うためのチェックリスト

読む順番は、まず「全体像」と「できること・できないこと」、次に「始め方」「頼み方」「間違いの確かめ方(ハルシネーション)」です。ここまで読めば、今日から使い始められます。ただし、仕事の情報や、人のこと・自分の個人的な相談を入れる予定がある人は、使う前に「個人情報・機密・著作権」の章まで読んでください。

このガイドは、特定のサービスをすすめるものではありません。どのサービスが一番よいかを決めることもしません。比べるときは、各社が公式に出している事実だけを並べます。料金や機能は数か月単位で変わるため、最新は必ず各社の公式ページで確認してください。

ここまでで覚えておくこと

  • 生成AIは、お願いの文章に答えて、文章や画像を新しく作るAI
  • 答えには、もっともらしい間違いが混ざることがある
  • 大事なところは、自分で確かめてから使う

生成AIの全体像とは?AI・生成AI・チャットAIの関係

「AI」「生成AI」「ChatGPT」は、よく同じ意味のように使われます。けれども、実際は大きさの違う箱が入れ子になった関係です。

AI・機械学習・ディープラーニング・生成AIの関係を入れ子の箱で示した図。いちばん外がAI、その中に機械学習、その中にディープラーニング、その中に生成AI(文章を作るLLMなど)があり、ChatGPT・Claude・Geminiは生成AIを使ったサービスの例
AI・機械学習・生成AIの関係。ChatGPTなどは「生成AIを使ったサービス」

外側から順に説明します。

  1. AI(人工知能):人間が頭を使ってする作業を、コンピュータにさせる技術をまとめた呼び名です。迷惑メールのふり分けや、写真の顔認識もAIです。
  2. 機械学習:人がルールを1つずつ書く代わりに、たくさんのデータからコンピュータにパターンを見つけさせる方法です。
  3. ディープラーニング:機械学習のやり方の1つで、人間の脳の神経のつながりをまねた仕組み(ニューラルネットワーク)を何層にも重ねたものです。
  4. 生成AI:学んだパターンをもとに、新しい文章・画像・音声などを作り出すAIです。文章を作る生成AIの中心にあるのが、LLM(大規模言語モデル)という仕組みです。

ChatGPT・Claude・Geminiは、この「生成AI」を、だれでも使えるようにしたサービス(アプリやウェブサイト)の名前です。

生成AIは、どうやって文章を作っているのか

仕組みを、たとえ話で説明します。スマートフォンで「おはよう」と打つと、次に「ございます」が候補に出ますね。LLMは、これをとても大きくしたものです。インターネット上などの大量の文章を読んで、「この言葉の次には、どんな言葉が来やすいか」のパターンを学んでいます。そして、質問の文章に続く言葉を1つずつ予測して、文章を組み立てます。

ここから、生成AIの大事な性質が2つ分かります。

  • 文章を作るのはとても上手:言葉の並びのパターンを大量に学んでいるため、自然で読みやすい文章を作れます。
  • 事実かどうかを確かめているわけではない:「次に来やすい言葉」を選んでいるので、事実と違う内容でも、それらしい文章になってしまうことがあります。

たとえるなら、生成AIは「ものすごく本を読んだ、話のうまい新人アシスタント」です。頼めばすぐに下書きを作ってくれます。ただし、知らないことでも知っているかのように話してしまうことがあり、最後の確認と責任は、頼んだあなたにあります。

ここまでで覚えておくこと

  • AI > 機械学習 > ディープラーニング > 生成AI の入れ子の関係
  • ChatGPT・Claude・Geminiは、生成AIを使ったサービスの名前
  • 生成AIは「次に来やすい言葉」を予測して文章を作る。事実の確認はしていない

生成AIでできること・できないことは?

生成AIの得意・不得意を先に知っておくと、「期待しすぎてがっかりする」ことも「怖がって使わない」ことも防げます。結論から言うと、生成AIは「たたき台(下書き)を作る」「長い文章を整理する」のが得意で、「正しさを保証する」「あなたの代わりに判断する」のは苦手です。

生成AIが得意なこと(下書き・要約・言い換え・アイデア出し・翻訳の下書き・説明)と、苦手なこと(最新の出来事・正確な数字や計算・出典の正しさ・個人の事情に合わせた最終判断)を左右に並べた比較図
得意なことは「たたき台」、苦手なことは「正しさの保証」
苦手なこと 理由と対策
最新の出来事 学んだ時点より後のことは知らない。検索機能で調べて答えた場合も、示された出典を開いて確認する
正確な数字・計算 もっともらしい数字を作ることがある。計算は電卓や表計算で確かめる
出典・引用の正しさ 実在しない本や記事の名前を出すことがある。必ず元の資料を開く
個人の事情に合わせた最終判断 病気・法律・お金の判断は、専門家や公的窓口に確認する

苦手なことの1つ目に出てくる「学んだ時点」を、知識のカットオフといいます。生成AIは、ある時点までの文章で学んでいるため、その後に起きたことは、そのままでは答えられません。

そこで多くのサービスには、検索機能が付いています。検索機能とは、AIがその場でインターネットを調べてから答える機能です。たとえばOpenAIのヘルプでは、ChatGPTの無料版でも「ウェブ検索による最新情報の取得」ができると説明しています。ただし、検索して答えた場合でも、AIが読み違えることがあります。答えに出典が付いていたら、そのページを開いて確かめます。

ここで大事なのは、「苦手なこと」にも生成AIは答えてしまう点です。「分かりません」と言わずに、それらしい答えを出すことがあります。だから、苦手な分野の答えほど、確認が欠かせません。

ここまでで覚えておくこと

  • 得意なのは、下書き・要約・言い換え・アイデア出し・説明
  • 苦手なのは、最新情報・正確な数字・出典・個人の最終判断
  • 苦手なことにも答えてしまうので、そこほど確認が必要

生成AI初心者が最初に覚える用語ミニ辞典

生成AIの説明には、カタカナ語や英語が多く出てきます。全部を覚える必要はありません。このガイドの本文に出てくる言葉だけを集めました。

用語 やさしい言い換え 一言の例
生成AI 文章や画像を新しく作るAI 「お礼のメールを書いて」に文章で答える
LLM(大規模言語モデル) 大量の文章で学んだ、文章を作る仕組みの本体 ChatGPTやClaudeの中で動いている
モデル AIの頭脳にあたる部分。LLMもモデルの一種 有料プランでは、各社が「高度な推論(筋道を立てて考えること)」などと説明する上位のモデルが使える
チャット AIと文字でやりとりする画面 入力欄に質問を打って送る
プロンプト AIへのお願いの文章 「300字で要約して」
回答(出力・アウトプット) AIが返してきた答え 画面に表示された文章
ハルシネーション AIのもっともらしい間違い 実在しない本の名前を答える
知識のカットオフ AIが学んだ情報の「締め切り日」 それより後の出来事は、そのままでは知らない
検索機能 AIがその場でインターネットを調べてから答える機能 最新のニュースを聞くときに使われる
学習への利用 あなたの会話を、AIを良くする材料に使うこと 3社とも、設定でオフにできる
アクティビティの保存 Geminiの設定の名前。会話の記録(あとから見返せる履歴)と学習への利用を、1つでまとめて管理する オフにすると、以降の会話は学習に使われず、履歴にも残らない
一時チャット 履歴に残さない会話のモード(Claudeでの名前は「シークレットチャット」) 履歴に残したくない相談をするときに使う
利用規約 サービスを使うときの約束ごと 年齢の条件や、禁止されていることが書いてある
無料プラン・有料プラン お金がかからない使い方と、月ごと・年ごとの定額で払う使い方(サブスクリプション) 有料は使える量や機能が増える
共有リンク 会話をほかの人に見せるためのアドレス(URL)を作る機能 自分で「共有」を押さない限り作られない
著作権 作品を作った人を守る権利 他人のイラストに似た画像を公開すると問題になりうる
個人情報 特定の人が分かる情報 名前と住所、電話番号など
機密情報 外に出してはいけない秘密 会社の発表前の計画、取引先の情報

ここまでで覚えておくこと

  • プロンプト=AIへのお願いの文章、ハルシネーション=もっともらしい間違い
  • 学習への利用=自分の会話がAIを良くする材料に使われること。3社とも設定でオフにできる
  • 分からない言葉が出たら、この表に戻る

生成AIの始め方は?無料で最初の質問をするまでの流れ

生成AIは、無料で始められます。最初の一歩は、主なサービスを1つだけ選び、無料プランで短い質問をしてみることです。いきなり有料プランに入る必要はありません。ただし、無料プランには、使える回数や機能に上限があります。

生成AIの始め方の5ステップ。1 サービスを1つ選ぶ、2 公式サイトのアドレス(chatgpt.com・claude.ai・gemini.google.com)を直接入力するか公式アプリを開く、3 アカウントを作り規約を読む、4 学習への利用は迷ったらオフ(Geminiはオフにすると以降の会話が履歴に残らない)、オフでも他人の個人情報や秘密は入れない、5 短い質問をして答えを確かめる
始め方の5ステップ。設定の確認は、最初の質問より前に

主な3つのサービスの事実(2026年10月7日に公式で確認)

ここでは、利用者の多い3つのサービスについて、公式ページに書かれている事実だけを並べます。どれが優れているかの比較ではありません。

項目 ChatGPT Claude Gemini
提供している会社 OpenAI Anthropic Google
公式サイトのアドレス chatgpt.com claude.ai gemini.google.com
無料プラン あり あり あり(Googleアカウントがある人)
利用できる年齢(規約) 13歳以上。18歳未満は親権者などの許可が必要 18歳以上 個人のGoogleアカウントの条件に従う。13歳未満の子どもの利用は、保護者がファミリーリンク(保護者が子どものGoogleアカウントを管理するGoogleの機能)でオフにできる。Geminiの有料プラン「Google AI Pro」は18歳以上

年齢は、各社の利用規約・ヘルプの表記です。学習への利用の設定は、ステップ4の表にまとめました。

ステップ1:サービスを1つ選ぶ

まずは1つで十分です。決め手が無ければ、ふだん使っているアカウントで入れるものを選ぶと手続きが少なくて済みます。たとえば、Googleアカウントを持っているならGemini、という選び方です。複数を同時に始めると、設定の確認がサービスの数だけ増えます。

ステップ2:公式サイトか公式アプリを開く

パソコンでは、ブラウザ(インターネットを見るソフト)のアドレス欄に、上の表の公式サイトのアドレス(chatgpt.com、claude.ai、gemini.google.com)を直接入力して開きます。開けたらブックマークに登録し、次からはブックマークから入ります。検索結果(特に広告)や、SNSのリンクからは入りません。名前の似た偽アプリや、公式を名乗る有料サービスがあるからです。スマートフォンのアプリは、公式ストア(App Store・Google Play)で、提供元の会社名(OpenAI、Anthropic、Google)を確かめてから入れます。

ステップ3:アカウントを作り、規約を確認する

画面の案内に沿って、メールアドレスなどを入力して登録します。Geminiは、Googleアカウントでログインして使います。入力を求められる項目は、サービスごとに違います。パスワードは、ほかのサービスと同じものにしません(使い回すと、ほかで漏れたときに乗っ取られやすくなるため)。このとき、利用規約の「年齢」「禁止されていること」「入力したデータの扱い」の3か所だけは読んでおきます。全部を読むのが大変でも、この3か所は自分に直接関わるからです。

ステップ4:最初に設定を確認する

質問を打つ前に、「学習への利用」(用語ミニ辞典を参照)の設定を確認します。迷ったら、オフにします。オンにする利点は、各社のAIの改善に協力できることで、オフにしても質問や回答はこれまでどおりできます。

ただし、Geminiだけは、どちらにするかを先に決めます。Geminiでは「アクティビティの保存」という1つの設定が、学習への利用と、会話の記録(あとから見返せる履歴)を兼ねているからです。

  • オフにする:それ以降の会話は履歴に残らず、あとから見返せません。
  • オンのまま使う:履歴に残ります。ただし、Googleのヘルプによると、人のレビュアー(会話を確認する担当者)が会話の一部を読むことがあり、レビューされた会話は最長3年保管されます。オンのまま使うなら、他人の個人情報や秘密、人に読まれて困る相談は入れません。

設定の場所は次のとおりです(2026年10月7日に各社の公式ヘルプで確認。画面の表示名は変わることがあります)。「アカウントメニュー」や「自分の名前」は、画面に表示されている自分の名前やアイコンのことで、そこを押すとメニューが開きます。

学習への利用をオフにする設定の場所(パソコン)。ChatGPT:自分の名前やアイコン(アカウントメニュー)→設定→データコントロール→「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ。Claude:自分の名前→設定→プライバシー→「AIモデルの改善を支援する」をオフ。Gemini:設定とヘルプ→アクティビティ→上部の「オン」と書かれたボタン→「オフにする」を選ぶ(以降の会話は履歴に残らない)
学習への利用をオフにする場所(パソコンのブラウザ)。順に押していく。スマートフォンは下の表
サービス パソコン(ブラウザ) スマートフォンのアプリ
ChatGPT アカウントメニュー →「設定」→「データコントロール」→「すべての人のためにモデルを改善する」をオフ →「完了」 サイドバー(左側のメニュー)→ プロフィールアイコン →「設定」→「データコントロール」→ 同じ項目をオフ
Claude 自分の名前 →「設定」→「プライバシー」→「AIモデルの改善を支援する」をオフ 自分の名前 →「設定」→「プライバシー」→ 同じ項目をオフ
Gemini 「設定とヘルプ」→「アクティビティ」→ 上部の「オン」と書かれたボタン →「オフにする」を選ぶ Gemini アプリ ヘルプ(アクティビティを管理、削除する)で端末ごとの手順を確認

設定を変えても、他人の個人情報・パスワード・会社の秘密は、オンでもオフでも入れません。オフにしても、会話は一定期間サービス側に保管され、漏れたり人に読まれたりする可能性がゼロにはならないからです(保管期間は「個人情報・機密・著作権」の章の表)。回答に付ける「いいね」などの評価ボタンにも注意があります(同じ章で説明)。

ステップ5:短い質問をして、答えを確かめる

最初は、答えを自分で確かめられる質問がおすすめです。たとえば次のようなものです。

  • 「カレーライスを4人分作るときの材料を箇条書きで教えて」(料理本やレシピサイトと見比べる)
  • 「『よろしくお願いします』を、取引先向けの丁寧なメールの書き出しにして、3パターン出して」(自分で読んで、失礼がないかを判断する)
  • 「中学生向けに、雲ができる仕組みを200字で説明して」(理科の教科書と見比べる)

答えが返ってきたら、「もっと短く」「箇条書きにして」と続けて頼んでみてください。会話を続けると、前のやりとりをふまえて直してくれます。この「頼んで、見て、直してもらう」の繰り返しが、生成AIの基本の使い方です。

ここまでで覚えておくこと

  • 主なサービスを1つ選び、無料プランから始める
  • 公式サイト・公式アプリから入り、規約の「年齢・禁止事項・データの扱い」を読む
  • 質問の前に「学習への利用」を確認する。迷ったらオフ。ただし、Geminiはオフにすると以降の会話が履歴に残らない
  • オンでもオフでも、他人の個人情報や秘密は入れない。評価ボタンは、見られて困る会話では押さない

うまい頼み方とは?プロンプトの基本と例文

プロンプトとは、AIへのお願いの文章のことです。同じAIでも、頼み方で答えの質が大きく変わります。コツは1つで、人間の新人に仕事を頼むときと同じくらい、くわしく伝えることです。AIは、あなたの事情を知りません。書かれていないことは、AIが勝手に想像して埋めます。

良いプロンプトの5つの要素。目的(何のために)、相手(だれが読むか)、材料(前提や元の文章)、条件(字数・してほしくないこと)、形式(箇条書き・表など)。下に悪い例と良い例の比較
伝わるプロンプトは「目的・相手・材料・条件・形式」の5つ

伝わるプロンプトの5つの要素

要素 書くこと 例
目的 何のために使う文章か 町内会のお知らせに使う
相手 だれが読むか 高齢の方も多い住民
材料 前提・事実・元の文章 日時は11月3日10時、場所は公民館
条件 字数、言葉づかい、避けたいこと 200字以内、カタカナ語を使わない
形式 どんな形で出してほしいか 見出し1行+本文

5つ全部を毎回書く必要はありません。答えがずれたときに、足りない要素を足していけば十分です。

悪い例と良い例

悪い例:

「お知らせを書いて」

これだと、AIは何のお知らせか分からないため、ありがちな文章を想像で作ります。日時や場所も、それらしい架空の内容で埋めてしまうことがあります。

良い例:

「町内会の清掃活動のお知らせ文を書いてください。読む人は高齢の方も多い住民です。日時は11月3日(日)10時から1時間、集合は公民館前、軍手は町内会で用意します。200字以内で、カタカナ語を使わず、見出し1行と本文に分けてください。」

良い例は長く見えますが、書いてあるのは「目的・相手・材料・条件・形式」だけです。日時などの事実を自分で渡しているので、AIが作り話で埋める余地も減ります。

やり直しのコツ

1回で完璧な答えが出なくて当たり前です。次のように、続けて頼みます。

  • 「もっとやわらかい言い方にして」
  • 「3番目の文だけ書き直して」
  • 「この案の弱いところを3つ挙げて」
  • 「質問があれば、書く前に私に聞いて」

最後の「書く前に聞いて」は、何を書けばいいか自分でも整理できていないときに便利です。AIが足りない情報を質問してくれるので、それに答えるだけで条件がそろいます。

日本語ならではの注意

日本語は、主語や目的語を省いても通じる言葉です。人どうしなら空気で伝わる部分も、AIには伝わりません。「これ、いい感じにして」ではなく、「この文章を、取引先に送る丁寧な言い方に直して」のように、何を・どうしたいかを言葉にします。

ここまでで覚えておくこと

  • AIはあなたの事情を知らない。書かれていないことは想像で埋める
  • 「目的・相手・材料・条件・形式」を伝えると、答えがずれにくい
  • 1回で決めず、「もっと短く」「ここだけ直して」と続けて頼む

ハルシネーションとは?間違いの見分け方と確かめ方

ハルシネーションとは、生成AIが、事実ではない内容を、もっともらしく答えてしまうことです。英語で「幻覚」という意味です。生成AIを使う以上、ハルシネーションは「起きるもの」として付き合います。各社とも減らす努力を続けていますが、ゼロにはなっていません。

なぜ間違えるのか

理由の1つは、前に説明した「次に来やすい言葉を選ぶ」という仕組みです。もう1つは、AIの「採点のされ方」です。AIは作られる過程で、たくさんの問題を解かせて、正解した割合でほかのAIと比べられます。

OpenAIは、2025年9月5日に公開した解説で、これを選択式のテストにたとえています。分からない問題を空欄にすると0点ですが、当てずっぽうで書けば当たるかもしれません。正解の数だけで採点されると、「分かりません」と言うより、推測で答えるほうが得になってしまう、という説明です。

同じ解説では、次の例も紹介されています。広く使われているチャットAIに、ある研究者の博士論文の題名を聞いたところ、自信ありげに3つの違う題名を答え、どれも正しくなかったそうです。

つまり、生成AIの答えが「自信がありそう」「くわしい」ことは、正しさの証拠になりません。Anthropicの利用規約にも、答えが細かく具体的なために正確に見えても、大きな間違いを含むことがある、という趣旨が書かれています。

ハルシネーションの確認フロー。AIの答えを受け取ったら、数字・日付・固有名詞・出典・法律や制度の話が含まれるかを見る。含まれるなら、公式サイトや元の資料を開いて確かめる。確かめるべき所を全部確かめられたら使い、確かめられなければ使わないか「未確認」と書く。含まれなくても、仕組みや手順の説明は資料や実際に試して確かめる。読み直すだけでよいのは言い回し・文面の案だけ
答えに「数字・日付・固有名詞・出典・制度」があれば、元の資料で確かめる

間違いが混ざりやすい5つのサイン

次のものが答えに含まれていたら、特に注意します。

  1. 数字:金額、割合、人数、統計
  2. 日付:法律の施行日、出来事の年、締め切り
  3. 固有名詞:人の名前、会社名、本や論文の題名
  4. 出典:「〇〇の調査によると」「〇〇新聞の記事」
  5. 制度・法律・医療・お金の話:間違えると損や危険につながるもの

確かめ方の手順

  1. 答えの中の「確かめるべき部分」に印を付ける:上の5つのサインを探します。
  2. 元の資料を開く:AIが出典を示したら、そのページを実際に開いて、本当にそう書いてあるかを読みます。リンクが存在しない、書いていない、ということもあります。
  3. 公式の情報で確かめる:制度なら役所のサイト、商品なら会社の公式サイト、法律ならe-Gov法令検索(国の法令のデータベース)です。
  4. 確かめられないものは使わない:どうしても使うなら、「未確認」と書いて人に渡します。

5つのサインが入っていなくても、仕組みや手順の説明(「雲ができる仕組み」「関数の使い方」など)は事実の説明です。教科書や公式の資料と見比べるか、実際に試して確かめます。読み直すだけで使ってよいのは、あいさつ文の言い回しや文面の案のように、正しいかどうかを自分で判断できるものだけです。

AIに「その答えの根拠は?」「自信がない部分はどこ?」と聞き返すのも、確認の手がかりになります。ただし、AIの返事そのものがまた間違っていることもあるので、最後は必ず元の資料で確かめます。

「AIが言ったから」は、言い訳にならない

OpenAIの利用規約は、AIの答えを「唯一の情報源」や「専門家のアドバイスの代わり」として頼らないよう求めています。答えを使った結果の責任は、使った人にあります。仕事のメールや提出物にAIの文章を使うなら、自分の名前で出しても困らないか、読み直してから使います。

ここまでで覚えておくこと

  • ハルシネーション=もっともらしい間違い。ゼロにはならない
  • 数字・日付・固有名詞・出典・制度の話が出たら、元の資料で確かめる
  • 答えを使った責任は、使った人にある

仕事・勉強で生成AIはどう使う?場面別の流れ

生成AIの使いどころは、「自分で正しいかどうかを判断できる作業」の下書きや整理です。自分で答えを確かめられる作業なら、AIの間違いに気づけるからです。逆に、自分ではまったく分からない分野の答えをうのみにするのは避けます。勉強で使うときは、教科書など確かめる手段を手元に置きます。

仕事でAIを使う流れの図。1 材料を準備(入れてよい情報か確認し、人の名前や社名は「Aさん」「X社」に置き換える)、2 AIに下書きを頼む、3 自分で事実と表現を確認、4 直して自分の名前で使う。勉強では、答えを写すのではなく説明させる・問題を出させる使い方
仕事も勉強も「準備→頼む→確かめる→自分の言葉にする」の順

仕事での使い方の例

場面 頼み方の例 確認すること
メールの下書き 「次の要点で、X社に送るおわびのメールを書いて」(相手の名前は「X社」「Aさん」に置き換えてから入れる) 自分で本当の宛名に戻したあと、日付・金額・約束の内容が正しいか
資料の要約 「この文章を、上司向けに3行で要約して」(自分で書いた文章や公開資料。社内資料は会社のルールを確認してから) 大事な条件が抜けていないか
議事録の整理 「このメモを、決まったこと・宿題・期限に分けて」(人の名前は「Aさん」「Bさん」に置き換えてから入れる) 名前を戻すときの取り違えや、期限の間違いがないか
表計算の関数(Excelなどの計算式) 「A列の日付から月だけを取り出す関数を教えて」 実際のファイルで試し、結果が合うか
企画のアイデア出し 「30代向けの料理教室の名前を10案」 他社の商標(商品やサービスの名前として登録されたもの)や作品名と重ならないか

どの場面でも、流れは同じです。

  1. 材料を準備する:AIに渡してよい情報かを先に確かめます。人の名前や会社名は「Aさん」「X社」に置き換えます(次の章でくわしく説明します)。
  2. 下書きを頼む:前の章の「目的・相手・材料・条件・形式」を使います。
  3. 確かめる:数字・日付・名前・約束ごとを、元の情報と見比べます。
  4. 自分の言葉に直して使う:言い回しを自分らしく直し、自分の責任で使います。

会社で使う場合は、先に勤務先のルールを確認します。会社によっては、使ってよいサービスや、入れてはいけない情報が決まっています。ルールがあるか分からないときは、上司か、社内のパソコンやシステムを担当する部署に聞きます。ルールが無い会社でも、社外に出していない資料(社外秘の資料)は入れません。

勉強での使い方の例

勉強では、答えを写すためではなく、理解を深めるために使うのがおすすめです。

  • 「この単元を、たとえ話を使って中学生向けに説明して」
  • 「私の説明が合っているか、間違いがあれば指摘して」
  • 「この範囲から、答え付きの確認問題を5問作って。答えは最後にまとめて」(AIが作った答えも間違うことがあるので、教科書で答え合わせをする)
  • 「英作文を添削して。直した理由も書いて」

ただし、宿題やレポートでAIを使ってよいかは、学校や先生のルールで決まります。小学校から高校については、文部科学省が「初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン(Ver.2.0)」(2024年12月26日公表)を出しています。使う前に、通っている学校のルールを確認してください。AIが作った文章を自分の作品として提出するのは、ルール違反になることがあります。

スマートフォンでの使い方

主なサービスにはスマートフォンのアプリがあり、声で話しかける機能や、写真を見せて質問する機能を持つものがあります。たとえば、冷蔵庫の中身の写真を見せて「この材料でできる料理は?」と聞く使い方です。ただし、写真には、写っている人の顔や、住所が分かる郵便物などが入りやすいので、送る前に写り込みを確認します。

ここまでで覚えておくこと

  • 使いどころは「自分で正しいか判断できる作業」の下書き・整理
  • 流れは「準備→頼む→確かめる→自分の言葉にする」
  • 会社や学校のルールを、使う前に確認する

個人情報・機密・著作権・学習への利用はどう注意する?

生成AIの安全な使い方で、一番大事なのがこの章です。結論から言うと、「入れる前に考える」「出てきたものを使う前に考える」の2回、立ち止まることです。

入力してよい情報を信号で示した図。赤(入れない):パスワード、カード番号、マイナンバー、他人の住所・電話番号・顔写真、会社の秘密。黄:人の名前・社名は「Aさん」「X社」に置き換えてから、仕事の情報は会社のルールを確認、自分や家族の相談はだれのことか分かる情報を外す。緑(入れてよい):ニュースや公式発表など一般的な情報、自分で書いた一般的な文章、架空の例
入れる前に信号で考える。迷ったら「赤」として扱う

入力してよい情報・いけない情報

信号 情報の例 扱い
赤(入れない) パスワード、カード番号、マイナンバー、他人の住所・電話番号・顔写真(SNSなどで公開されていても同じ)、会社の秘密(発表前の計画など) 入れない。置き換えても入れない(入れる必要がない)
黄(置き換えてから) 人の名前や社名が入った文章(メール・議事録など) 名前は「Aさん」、社名は「X社」に置き換えてから入れる
黄(仕事の情報) 仕事の資料、社内の文章 会社のルールを確認してから。ルールが無くても社外秘の資料は入れない
黄(自分や家族の相談) 自分の健康の悩み、家族のことの相談 名前・住所・病院名など、だれのことか分かる情報を外してから。学習への利用はオフにしておく(Geminiはオフにすると履歴が残らないので、オンのまま使うなら人に読まれて困る相談はしない)
緑(入れてよい) ニュース記事や会社の公式発表など、だれでも見られる一般的な情報、自分で書いた一般的な文章、架空の例 入れてよい。ただし答えの確認は必要。他人の記事は、要約や質問に使うのはよいが、それをもとに作った文章を自分の作品として公開しない

自分自身の名前や住所も、必要がなければ入れません。ただし、履歴書や応募メールの添削を頼むときは、名前・住所・電話番号を「〇〇」に置き換えれば、文章の中身だけを見てもらえます。

個人情報保護委員会(個人情報を守るための国の機関)は、2023年6月2日に、生成AIサービスを使うときの注意を公表しました。一般の利用者向けには、主に次の3つを挙げています。

  1. 入力した個人情報が、AIの学習に使われ、不正確な内容で出力されるリスクがあること
  2. AIの答えには、不正確な個人情報が含まれるリスクがあること
  3. サービスの利用規約やプライバシーポリシー(個人情報の扱い方の説明)をよく確認して判断すること

同じ注意喚起では、会社に対しても注意をしています。仕事で扱うお客さんなどの個人情報を、本人の同意なしにAIに入れると、法律違反になるおそれがあります。だから、会社のルールで許されていない限り、入れません。

「学習への利用」と保管期間の考え方

設定の場所は、始め方のステップ4の表にまとめました。ここでは、まぎらわしい2つの「残る」を区別します。

  • 自分の画面の履歴:あなたがあとから見返せる会話の一覧です。ChatGPTとClaudeは、学習をオフにしても、自分で削除するまで残ります。Geminiは、「アクティビティの保存」をオフにすると、それ以降の会話は残りません。
  • サービス側の保管:会社のサーバーに、安全のためなどで保管される期間です。自分の画面からは見えません。

先に結論を書きます。学習への利用をオフにしても、サービス側の保管がすぐ0になるわけではありません。Googleのヘルプは、レビュアー(会話を確認する担当者)に見られたくない機密情報は入力しないよう呼びかけています。設定は「保険」であって、赤の情報を入れてよい理由にはなりません。

サービス側の保管期間は、次の表にまとめました(2026年10月7日に各社のヘルプで確認)。このガイドの保管期間の数字は、この表がもとです。数字は覚えなくてかまいません。

サービス ふつうの会話(学習オフ・自分で削除しない場合) 一時チャット そのほか
ChatGPT 自分で削除するまで履歴に残る(削除後の扱いは公式ヘルプ「ChatGPT のチャットとファイルの保持」で確認) 安全上の目的で、最長30日間コピーが保管される場合がある 評価ボタンでフィードバックを送ると、学習をオフにしていても、その会話全体が学習に使われることがある
Claude 自分で削除するまで履歴に残る。削除すると画面からすぐ消え、サービス側からも30日以内に削除される 「シークレットチャット」は、学習を許可していても改善に使われない 学習を許可すると最大5年保管されることがある。評価ボタンのフィードバックに関連するデータは5年保管される
Gemini 「アクティビティの保存」がオフなら履歴に残らないが、最長72時間はアカウントに保管される。オンなら履歴に残る(初期設定では18か月で自動削除) 一時チャットは学習に使われない オンのときは人のレビュアーが会話の一部を読むことがあり、レビューされた会話は最長3年保管される。フィードバックを送った会話は学習に使われることがある

人に見られて困る内容がある会話では、評価ボタン(「いいね」「よくないね」など)を押しません。

履歴に残したくない相談をするときは、一時チャットを使う方法もあります。ChatGPTでは、新しいチャットを開いて「一時チャット」を選びます。Claudeでは「シークレットチャット」という名前です。Geminiで「アクティビティの保存」をオンのまま使っている人も、相談ごとは一時チャットにすると、その会話は学習に使われません。Geminiの一時チャットの始め方は、Gemini アプリのプライバシー ハブから確認できます。

入れた内容は、ほかの利用者の画面にそのまま表示される仕組みではありません。ただし、自分で共有リンク(会話をほかの人に見せるためのアドレス)を作った場合は、そのアドレスを知っている人が見られます。また、学習に使われた場合、個人情報保護委員会が注意しているとおり、ほかの人への答えに、不正確な形で一部が混ざる可能性はゼロではありません。

なお、会社が契約する法人向けプラン(名前の例:ChatGPT Business・Enterprise、ClaudeのTeam・Enterprise)は、初期設定で会話を学習に使わない、と各社が説明しています。仕事でまとまって使う場合は、会社として法人向けの契約を検討するのが一般的です。

著作権の基本

著作権とは、文章・絵・音楽などの作品を作った人を守る権利です。文化庁の「AIと著作権に関する考え方について」(2024年3月に文化審議会の小委員会が取りまとめ)は、AIと著作権を、次の3つに分けて考えています。

  1. AIを作る・学習させる段階:作品をAIの学習に使うことです。主にAIを作る会社の問題で、ふつうに使うだけの人が気にすることは、ほとんどありません。
  2. AIで作る・使う段階:AIで作った文章や画像を、SNSに載せたり売ったりすることです。ここは、AIを使わない場合と同じ基準で判断されます。
  3. AIが作ったものが「作品」になるか:人がほとんど指示をせず、ボタンを押しただけで作ったものは、著作物(法律で守られる作品)にならないと考えられています。人が道具としてAIを使い、創作的な工夫を加えた場合は、作品と認められることがあります。

利用者に一番関係するのは2つ目です。AIで作ったものが、既存の作品と「似ている(類似性)」うえに、「その作品をもとにしている(依拠性)」と認められると、著作権の侵害になりえます。たとえば、その作品の名前やキャラクター名を指定して作らせた、その作品の画像を見本として入れた、という場合は、「もとにしている」と見られやすくなります。ですから、特定の漫画家の名前やキャラクター名を指定して、そっくりな絵を作って公開するのは避けます。

また、自分で楽しむために作って眺めるだけなら、私的使用(自分や家族の範囲で使うこと)に当たり、ふつうは著作権者の許可はいりません。ただし、同じものをSNSに載せたり売ったりすると、別の行為として改めて判断されます。作れたからといって、公開や販売まで許されるとは限りません。

この「考え方」は法的な拘束力を持つものではなく、最終的な判断は裁判所が個別に行います。迷ったら、公開や販売の前に、文化庁の相談窓口や弁護士に相談します。

利用規約で確認しておくこと

利用規約は長いので、次の4つだけ確認します。

  • 年齢:始め方の章の表のとおり(サービスごとに違う)
  • 禁止されていること:他人をだます、法律に反する、などの使い方
  • データの扱い:入力した内容がどう保存・利用されるか
  • 答えの責任:答えが正確とは限らず、使う人が確かめる前提になっていること

ここまでで覚えておくこと

  • 他人の個人情報・パスワード・会社の秘密は入れない。迷ったら入れない
  • 学習への利用は、迷ったらオフ。ただし、オフでもサービス側には一定期間保管される(自分の画面の履歴とは別)
  • AIで作ったものを公開・販売するときは、既存の作品に似ていないかを確かめる

生成AIの料金はいくら?無料と有料の違いと目安

結論から言うと、最初は無料プランで十分です。有料プランは、無料の上限に何度もぶつかるようになってから検討します。有料にすると、使える回数や読み込めるファイルの量が増え、各社が「高度な推論」(筋道を立てて考えること。込み入った質問に向くとされる)などと説明する上位のモデル(AIの頭脳にあたる部分)や、追加の機能が使えるようになります。

「上限にぶつかる」とは、たとえばChatGPTの無料版では、ファイルのアップロードや画像の作成などの機能ごとに使える量が決まっていて、上限に達するとChatGPTから通知され、しばらく待たないとその機能が使えない状態のことです(OpenAIのヘルプ)。上限の中身と、いつ元に戻るかは、サービスやプランごとに違います。

主な生成AIサービスの個人向け料金の目安を並べた図。2026年10月7日に各社公式ページで確認。ChatGPTは無料・Go 1,400円・Plus 3,000円・Pro 16,800円から、Geminiは無料・Google AI Plus 725円・Pro 2,900円・Ultra 14,500円から、ClaudeはFree 0ドル・Pro 月払い22ドル(年払いなら月18ドル相当)・Max 110ドルから
個人向けプランの月額の目安(2026年10月7日、各社の日本向け公式ページで確認)

個人向けプランの月額(2026年10月7日に公式ページで確認)

サービス 無料 中くらいのプラン 上位のプラン
ChatGPT 0円 Go 1,400円、Plus 3,000円 Pro 16,800円から
Gemini(Google AI) 0円 Google AI Plus 725円、Google AI Pro 2,900円 Google AI Ultra 14,500円から
Claude 0ドル Pro 月払い22ドル(年払いは220ドル一括、月18ドル相当) Max 110ドルから

金額は、各社の日本語の料金ページに表示されていたものです。Claudeはドル建てで表示されています。税込みかどうかは、料金ページの表示だけでは確かめきれませんでした。申し込む前に、支払い画面に出る最終的な金額で確認してください。

同じサービスに「中くらいのプラン」が2つある場合(ChatGPTのGoとPlus、GeminiのAI PlusとAI Pro)、高いほうが、使える量や機能が多くなります。具体的な違いは料金ページの比較表で確認します。プランの名前と中身は変わることがあります。

計算例

前提:上の表の金額を使い、為替は「1ドル=150円」と仮定します(実際の円での請求額は、カード会社の換算レートなどで変わります)。

  • 1つだけ有料にする場合:ChatGPT Plusなら、表示の3,000円×12か月=年36,000円。Google AI Proなら、2,900円×12か月=年34,800円です。
  • 3つのサービスで有料プランに入った場合:ChatGPT Plus・Google AI Pro・Claude Pro(月払い)なら、3,000円+2,900円+22ドル(3,300円)=月9,200円。12か月で110,400円です。

最後の例のように、なんとなく複数に入ると、年間で10万円を超えることがあります。有料にするなら、まず1つだけ、1か月だけ試して、本当に使っているかを見てから続けるかを決めます。

無料と有料のどちらにするかの考え方

  • 無料のままでよい人:週に数回、短い質問や文章の手直しに使う人
  • 有料を検討する人:毎日のように使い、無料の上限で止まることが多い人。長い資料や多くのファイルを読ませたい人
  • 会社で使う人:個人で有料プランに入る前に、会社のルールと法人向けプランの有無を確認する

有料プランの多くは、解約しない限り毎月(または毎年)自動で請求されます。OpenAIの利用規約にも、有料のサブスクリプション(定額契約)は解除するまで自動的に請求されると書かれています。始めた日と、やめる場合の手順を、メモしておくと安心です。

ここまでで覚えておくこと

  • 最初は無料プランで十分。上限に何度もぶつかったら有料を検討する
  • 中くらいのプランは月700円台〜3,000円台(2026年10月7日時点。Claudeは1ドル=150円で換算)
  • 自動で更新される。始めた日と解約の手順をメモしておく

生成AI初心者によくある失敗と回避のしかた

ここでは、初心者がつまずきやすい失敗と、その避け方をまとめます。どれも、少しの習慣で防げます。

よくある失敗 何が起きるか 回避のしかた
答えをそのまま提出・送信した 間違った日付や数字が相手に伝わる 数字・日付・名前・出典は元の資料で確かめる
存在しない本や記事を引用した 信用を失う 出典は必ず実際に開いて読む
他人の個人情報を入れた 情報が外部のサービスに渡る 名前は「Aさん」に置き換える。迷ったら入れない
会社の資料をそのまま貼った 社内ルール違反になることがある 会社のルールを先に確認する
「お知らせを書いて」だけで頼んだ ありがちな文章や作り話が返ってくる 目的・相手・材料・条件・形式を伝える
1回の答えであきらめた 「使えない」と思い込む 「ここを直して」と続けて頼む
偽アプリ・偽サイトに登録した 料金をだまし取られる、情報を盗まれる 公式サイトのアドレスを直接入力する。アプリは公式ストアで提供元の会社名を確認する
有料プランに複数入ったまま忘れた 年間で大きな出費になる 1つだけ試し、更新日をメモする
AIに病気やお金の判断を任せた 自分の事情に合わない判断をしてしまう 一般的な説明までにして、専門家や公的窓口に確認する
AIで作った画像を、そのまま商品に使った 既存の作品と似ていると権利侵害になりうる 公開・販売の前に、似た作品がないか確かめる

もう1つ、見落としやすい失敗があります。AIに読ませたウェブページや資料の中に、「この指示を無視して〇〇せよ」のような、だれかが仕込んだ文章が混ざっていることがあります。これをプロンプトインジェクションといいます。AIが、資料の中の文章を指示だと思い込んでしまう攻撃です。知らない人から届いた資料をAIに読ませるときは、答えをいつも以上に疑ってください。

ここまでで覚えておくこと

  • 多い失敗は「確認しない」「入れてはいけない情報を入れる」「頼み方があいまい」
  • 公式アプリ・公式サイトから使い、有料プランは1つずつ試す
  • 他人が用意した資料をAIに読ませるときは、答えをいつも以上に疑う

生成AIを安全に使うチェックリスト

使い始める前と、毎回使うときに確認する項目です。印刷したり、スマートフォンに保存したりして使ってください。

生成AIを安全に使うチェックリストの図。始める前の6項目:公式から入る、規約の年齢・禁止事項・データの扱いを読む、学習への利用を確認(迷ったらオフ)、会社や学校のルールを確認、パスワードを使い回さない、有料なら始めた日と解約手順をメモ。使うたびの6項目:個人情報や秘密を入れていない、数字や出典を確かめた、病気・法律・お金をAIだけで決めない、公開前に似た作品がないか見た、自分の言葉に直した、知らない人の資料を読ませたら疑う
始める前に6つ、使うたびに6つ。本文のチェックリストと同じ内容

始める前

  • 公式サイトのアドレスを直接入力して、または公式ストアのアプリから入った(提供元の会社名を確認した)
  • 利用規約の「年齢」「禁止事項」「データの扱い」を読んだ
  • 「学習への利用」の設定を確認した(迷ったらオフ)
  • 仕事や学校で使うなら、勤務先・学校のルールを確認した
  • パスワードを使い回していない(アカウントを乗っ取られないため)
  • 有料プランに入るなら、始めた日と解約の手順をメモした

使うたびに

  • 他人の個人情報、パスワード、会社の秘密を入れていない
  • 答えの数字・日付・名前・出典を、元の資料で確かめた
  • 病気・法律・お金の判断を、AIの答えだけで決めていない
  • 画像や文章を公開するなら、既存の作品に似ていないか確かめた
  • 自分の言葉に直し、自分の責任で使える内容になっている
  • 知らない人が用意した資料を読ませたときは、答えをいつも以上に疑った

ここまでで覚えておくこと

  • 始める前は「公式・規約・設定・ルール・パスワード・解約メモ」の6つ
  • 使うたびに「入れる前」と「使う前」に立ち止まる

困ったときの公的な相談窓口

生成AIそのものの使い方は、各社のヘルプページで調べます。そのうえで、トラブルや権利の問題が起きたときは、次の公的な窓口に相談できます。電話番号と受付時間は2026年10月7日に各公式サイトで確認したものです。変わることがあるので、かける前に公式サイトで確認してください。

窓口 相談できること 連絡先
消費者ホットライン(消費者庁) 有料プランの解約トラブル、偽アプリ・偽サイトの請求など 188。近くの消費生活センターなどの相談窓口を案内してくれる(相談は無料、通話料はかかる)
個人情報保護法相談ダイヤル(個人情報保護委員会) 個人情報の扱いについての質問 03-6457-9849(9:30〜17:30、土日祝日・年末年始を除く)
情報セキュリティ安心相談窓口(IPA) ウイルス、不正アクセスなど技術的な困りごと 03-5978-7509(10:00〜17:00、土日祝日・年末年始を除く)
サイバー事案に関する相談窓口(警察庁・都道府県警察) なりすまし、詐欺、ネット上の被害 警察庁のページから各都道府県警察の窓口を案内。命に関わる緊急時は110番
文化芸術活動に関する法律相談窓口(文化庁) AIと著作権に関すること(芸術家・クリエイター、AI事業者、AI利用者などが対象) 受付フォームから申し込み。弁護士が対応
法テラス(日本司法支援センター) 法律トラブル全般の、相談先の案内 0570-078374(平日9時〜21時、土曜9時〜17時)

ここまでで覚えておくこと

  • 有料プランや偽サイトのトラブルは、消費者ホットライン188
  • 個人情報は個人情報保護委員会、ウイルスや不正アクセスはIPA、被害は警察
  • 著作権の悩みは文化庁の相談窓口や弁護士へ

次に読む記事(カテゴリ別)

このガイドで全体像をつかんだら、まず次の3本を読んでください。ほかの記事は、必要になったときに下の「分野別の記事」から選べば十分です。

まず読む3本

分野別の記事を開く(22本)

AIの基本をもう少し知る

サービスの使い方

頼み方(プロンプト)を上達させる

間違いと安全

仕事で使う

よくある質問(FAQ)

Q. 生成AIは、本当に無料で使えますか?
A. 使えます。ChatGPT・Claude・Geminiには、いずれも無料プランがあります(2026年10月7日に公式ページで確認)。ただし、使える回数や機能には上限があり、上限の中身は時期によって変わります。

Q. ChatGPT・Claude・Geminiは、どれを選べばいいですか?
A. 最初は、ふだん使っているアカウントで入れるものを1つ選べば十分です。どれが優れているかは、用途や使う人によって変わるため、このガイドでは決めません。ただし、仕事で使うなら、会社が使ってよいと決めているサービスが最優先です。

Q. 何歳から使えますか?
A. サービスの規約によって違います。2026年10月7日時点で、ChatGPTは13歳以上(18歳未満は親権者などの許可が必要)、Claudeは18歳以上です。Geminiは個人のGoogleアカウントの条件に従い、13歳未満の子どもの利用は、保護者がファミリーリンク(保護者が子どものGoogleアカウントを管理する機能)でオフにできます。Geminiの有料プラン「Google AI Pro」は18歳以上が対象です。最新は各社の規約で確認してください。

Q. AIの答えは、どこまで信じていいですか?
A. 「下書き」や「考えるヒント」として使い、事実は自分で確かめる、という付き合い方が基本です。数字・日付・名前・出典・制度の話は、元の資料で確かめてから使います。

Q. 入力した内容は、ほかの人に見られますか?
A. ほかの利用者の画面に、あなたの会話がそのまま表示される仕組みではありません(自分で共有リンク=会話をほかの人に見せるためのアドレスを作った場合を除く)。ただし、サービスの会社には保管され、設定によっては学習に使われたり、人のレビュアーが一部を読んだりすることがあります(Googleのヘルプに、委託先を含む人のレビュアーが会話の一部を確認すると書かれています)。学習に使われた場合、ほかの人への答えに、不正確な形で一部が混ざる可能性もゼロではありません。他人に見られて困る内容は入れないでください。

Q. 学習への利用をオフにすれば、何を入れても大丈夫ですか?
A. 大丈夫ではありません。迷ったらオフにするのはよい選択です。ただし、オフにしても、サービス側には安全のためなどで一定期間保管されます(期間は「個人情報・機密・著作権」の章の保管期間の表)。自分の画面の履歴とは別の話です。パスワードや他人の個人情報、会社の秘密は、設定に関係なく入れないでください。

Q. AIが作った文章や画像の著作権は、だれのものですか?
A. 文化庁の「考え方」では、人がほとんど指示をせずAIが作ったものは著作物にならず、人が道具としてAIを使い創作的な工夫を加えたものは著作物になりうる、と整理されています。個別の判断は事情によって変わるため、商用で使う前には専門家に相談してください。

Q. 仕事でAIを使ってもいいですか?
A. 勤務先のルールしだいです。使ってよいサービスや、入れてよい情報が決まっている会社があります。ルールが無い場合も、他人の個人情報や会社の秘密は入れない、答えは確かめてから使う、の2つは守ります。

Q. 宿題やレポートにAIを使ってもいいですか?
A. 学校や先生のルールで決まります。説明させる、問題を出させる、自分の文章を添削させる、のように理解を深める使い方がおすすめです。AIが書いた文章を自分の作品として出すのは、ルール違反になることがあります。

Q. 有料プランは、いくらくらいですか?
A. 2026年10月7日に各社の公式ページで確認した個人向けの月額は、ChatGPT Plusが3,000円、Google AI Proが2,900円、Claude Proが月払い22ドル(年払いは220ドル)です。最初は無料で試し、上限に何度もぶつかるようになってから検討します。

Q. 有料プランは、使わなくなったら自動で止まりますか?
A. 止まりません。多くの有料プランは、解約するまで自動で請求が続きます。始めた日と解約の手順をメモしておき、使わなくなったら自分で解約します。解約のトラブルは、消費者ホットライン188に相談できます。

Q. AIに健康やお金の相談をしてもいいですか?
A. 一般的な仕組みを知るために聞くのはよい使い方です。ただし、あなたの体や家計に合わせた最終判断を、AIの答えだけで決めないでください。OpenAIの利用規約も、AIの答えを専門家のアドバイスの代わりにしないよう求めています。医師や専門家、公的な相談窓口に確認します。

Q. 生成AIについての日本のルールはありますか?
A. AIのための法律として、2025年に「AI法」(正式名は長いので略します)ができ、2025年9月1日に全面施行されました(内閣府)。内閣府の説明では、AIの研究開発と活用を進めながらリスクに対応するための法律です。ふだん使う人が気をつける個人情報や著作権のことは、個人情報保護法や著作権法など、これまでの法律に沿って考えます。

出典

このページは、生成AIを初めて使う人に向けた一般的な情報提供です。特定のサービスや有料プランをすすめるものではなく、法律・健康・お金などについての個別の助言でもありません。料金・機能・規約・相談窓口の情報は2026年10月7日に各公式ページで確認したもので、予告なく変わることがあります。申し込みや判断の前に、必ず最新の公式情報を確認してください。個別の判断が必要なときは、専門家や公的な相談窓口にご相談ください。

このページを作るときに確認した一次情報(各社の公式ページ・公的機関の資料)は次のとおりです。