プロンプト技術

プロンプトの基本AIに伝わる指示の書き方・5つの原則と悪い例・良い例

プロンプトは、AIに与える指示や質問の文章です。目的・背景・条件・形式を具体的に伝える5つの原則、悪い例と良い例の比較、よくある失敗、改善の進め方、初心者がまず試したいテンプレートを整理します。

公的機関・公式資料などの一次情報と照合して作成しています。このサイトについて

プロンプトの基本とは

プロンプト(prompt)は、生成AIに与える指示や質問の文章です。同じAIでも、プロンプトの書き方次第で、回答の質が大きく変わります。AIは、利用者の頭の中を知らないため、必要な情報を言葉にして渡すことが基本です。難しい技術は不要で、「新しく入った有能なアシスタントに、仕事を頼む」つもりで書くと、うまくいきやすくなります(大規模言語モデル(LLM)とは)。

5つの原則

原則 内容 例
① 目的を伝える 何のために、何が欲しいのか 「新入社員向けの研修資料の導入文を作りたい」
② 背景・前提を渡す 読み手、状況、使う場面 「読み手はIT未経験の20代です」
③ 条件・制約を示す 長さ、トーン、含める/避ける内容 「400字程度。専門用語は使わない」
④ 形式を指定する 箇条書き、表、手順など 「3つの見出しに分けて」
⑤ 材料を与える 参考にする資料、事実 「以下の資料をもとに」と貼り付ける

悪い例と良い例

悪い例 良い例
「会議のお知らせを書いて」 「社内メンバー10人に向けた、来週火曜14時からの定例会議のお知らせメールを書いてください。議題は予算の確認です。丁寧だが簡潔なトーンで、200字程度にしてください。」
「このデータを分析して」 「以下の売上データ(月別・商品別)から、前年同月と比べて伸びている商品と落ちている商品を、それぞれ3つ挙げ、考えられる理由を1行ずつ添えてください。」
「いい感じにまとめて」 「以下の議事録を、決定事項・未決事項・担当者と期限の3項目に整理してください。」

「いい感じ」「適当に」といったあいまいな表現は、AIにとっては解釈が分かれる原因になります。

初心者向けのテンプレート

次の枠に沿って書くと、必要な要素を漏らさずに伝えられます。

# 目的
(何のために、何が欲しいか)

# 背景・前提
(読み手、状況、これまでの経緯)

# 条件
(長さ、トーン、含める内容、避ける内容)

# 出力形式
(箇条書き、表、文章など)

# 材料
(参考資料、データ)

すべてを埋める必要はなく、足りない情報を補うつもりで使います(良いプロンプトの構造、プロンプトテンプレートの作り方)。

よくある失敗

失敗 対策
指示が短すぎる 目的・読み手・形式を足す
一度に多くを頼みすぎる 作業を分けて、段階的に頼む(プロンプトチェーン)
最初の答えで諦める 結果を見て、指示を修正する(プロンプトの改善サイクル)
「やってはいけないこと」ばかり書く 「どうしてほしいか」を肯定形で書く(否定表現と制約の書き方)
材料を渡さず、事実を求める 資料を渡す。または、確認を前提にする(ハルシネーション)

改善の進め方

  1. まず、思いつく範囲の指示で試す。
  2. 出力を見て、足りない点・ずれた点を特定する。
  3. 指示に、その点を具体的に追加する。
  4. 気に入った指示は、テンプレートとして保存する。

「一発で完璧な指示を書こう」とするより、対話しながら磨くほうが効率的です。

会話での追加指示のコツ

最初の回答がずれていたら、次のように修正を依頼できます。

  • 「もう少し短く、やさしい言葉で書き直してください。」
  • 「2つ目の案を、具体例を加えて詳しくしてください。」
  • 「結論を先に書いて、理由を後ろにしてください。」

修正は具体的に伝えるほど、意図に近づきます。

機密・個人情報への注意

プロンプトに入力した内容は、サービスの規約に従って扱われます。機密情報・個人情報を入力する前に、規約と社内ルールを確認してください(機密情報の扱い、個人情報と生成AI)。

プロンプトの基本のFAQ(よくある質問)

Q. プロンプトは、長いほど良いですか?
A. 長さより、必要な情報が含まれているかが重要です。不要な情報は避けます。

Q. 敬語で書く必要はありますか?
A. 必須ではありません。内容が明確であれば、普通の文体で問題ありません。

Q. 英語で書いたほうがよいですか?
A. 日本語に対応したモデルなら、日本語で十分に使えます(日本語プロンプトの注意点)。

筆者の見解(プロンプトの基本)

プロンプトの上達は、「AIに指示するスキル」というより「自分の考えを言葉にするスキル」だと思います。AIにうまく伝わらないとき、実は自分でも目的が曖昧だった、ということがよくあります。AIとのやり取りを通じて、思考が整理される副次効果も大きいと感じます。

プロンプトの基本の関連項目

出典(一次情報)

本記事は一般的な情報の提供を目的としています。AIのサービス・機能・料金・仕様は頻繁に更新されるため、最新の内容は各社の公式ドキュメントでご確認ください。「筆者の見解」は一つの考え方です。